ま、こんなもんでしょ blog

世の中とプロレスごっこがしたい50代

SCEと任天堂の「いつか来た道」

http://blogpal.seesaa.net/article/29700170.html
ちょっと古いネタだけど、コメント欄やトラックバックにあるとおり、
筆者の都合のよいように事実を誤認して記述されている部分が多い。
インターネットの難しいところはこういうトコなんだろうなーと。
ウィキペディアをそのまま素直に信じてしまうみたいな、危険性というか…。
この記事を書いた筆者の他の記事を読む限り、情報源はネットだけかなって感じ。
もうちょっと、実際の出来事について丁寧に調べてもらいたかった。


記事のはじめから、SG-1000はコントローラーのインターフェイスがダメで
それを改善したのがマークIIIだと言い切られるわ、
SG-1000からマークIIIへは、グラフィックの向上が最優先の改善事項)
マークIIIについては、

セガは、ソフトを一社でしか作っていなかった為、圧倒的なネットワーク外部性の力を利用したファミコンの前に完全に敗北したのでした。

と、セガオタ的には突っ込みまくりたいトコですハイ。
そのあたりについては、「セガゲームの帝国」あたりでも読んでみてくれって感じ。
頼んでも売れていないハードで商売しようとする人はいなかった、ってのが正解であります。


で、ファミコンの勝因を、

1、できるだけ低価格のハード
2、サードにプラットフォームを開放し、ネットワーク外部性を利用すること
3、優れたインターフェースで多様なゲーム表現を可能にすること

と位置づけているんだけど、対抗機だった、SG-1000マークIII
1の価格は200円差
2のサードについては、すでにファミコンが普及していたのでサードに頼んでもダメだった
セガ陣営と勝負にすらなってなかったんだよね…。
3のインターフェースはマークIIIでは十字キーには劣るが、
インターフェースとしては同じ操作が可能だった
と、当時を振り返る検証でも違う結果を導きだされている訳で…。
ファミコンの勝因は、グラフィックのよさとソフトの充実具合だったと思うけど。
同時期の家庭用ゲーム機は、色数も少なく、ドットも荒いSG-1000カセットビジョンだったし。
ソフトが充実したのは、同等の機能を持った競合する相手が出る前にハードが売れて、
サードも商売としてやれるので参入したから。
ってとこじゃないのかな?


記事では、マークIIIが発売された後にスーマリが出たっぽい記述になっているけど
スーマリは9/13、マークIIIは10月の発売なんだよね…。
マークIII発売前までに、発売された有名どこのタイトルは

ドンキーコングロードランナーギャラクシアンパックマン
ゼビウスマッピーバルーンファイトアイスクライマー
エクセリオンギャラガバンゲリングベイスペースインベーダー
イー・アル・カンフー、忍者くん 魔城の冒険、ちゃっくんぽっぷ
ディグダグフラッピースパルタンXハイパーオリンピック
スターフォースエレベーターアクションロードファイター
ジッピーレースドアドア、フロントライン、ドルアーガの塔
10ヤードファイト、スーパーマリオブラザーズプーヤンシティコネクション

こんな感じ。
そりゃー80年代のゲーセン黄金期にあった良作ゲームをゲーム性を壊さない
良い移植をされていたファミコン以外のゲーム機が、この時期勝てるはずもなく。
マークIIIのよさは、セガアーケードゲームが移植される。
というのが最大のウリだっただけであります。
俺は狂ったようにやったけどね、マークIIIセガ人でBeeperだったし(笑)。


結論を、Wiiが新しいインターフェースで新境地を開いている。
というものに導きたいがために、こうなっちまったってのは何となくトホホであります。


あと初代プレステとサターンの争いは、どう考えてもFF、DQが勝者を決めた訳で…。
リアルタイムで、いろいろ考察しながら過ごしてきたゲーオタならこれぐらいは
常識だったかと思うが、FF7って97年、10年も前のことかぁ…。
※上記の初代プレステvsサターンの争いに関しては私の持論に過ぎません…
思わず未だに私怨チックな思いがあった模様でこのようなテキストになりました。(1/10 追記)


ネットの情報で気をつけなくてはいけないのは、1次情報以外の情報について。
ってなトコだと俺は思ってますハイ。


だれか、「それはポンからはじまった」の家庭用ゲーム機バージョンでも書いてくれないかなぁ。
アーケード関連についてはパーフェクト! と感動できる名著なんだけど、
アーケードのそれに比べたら、家庭用の記述が超薄味なので。


※追記(1/10)
ネタにした記事について筆者は結局、「ゲーム業界は1強だとだめだ」と
いいたかったのだろうと俺は解釈したが、俺はそうではないと思う。
その1強を目指して各社鎬を削り、絶対王者だと思われていたチャンピオンを倒す。
チャンプになれば莫大な利益を得ることができる。
そのビジネスプランがあるから次々とチャレンジするわけだと思うんだけどなぁ。
ま、2番手、3番手を目指すビジネスプランってのもあっていいと思うけどね。


ユーザーの嗜好は日々代わるものだから、Xbox 360PS3のような方向性に
ついてくるユーザーの総数ってのはそんなに増えるものじゃないだろうけど、
それを支持する層はいなくはならない。その層がどれぐらいいるのかという堅い数字を出して
ビジネスを行えばいいと思うんだよね、シェアNO.1を目指さないビジネスモデルなら。
そこにデカイ市場はないしそこでは勝てない、と思って任天堂はグラフィックや情報処理の向上を核とした
ゲームビジネスから降りたわけだし。