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世の中とプロレスごっこがしたい50代

 「正義は勝つ」から任天堂は勝つ (ぺったんぺったん)

http://blog.pettan.jp/archives/50627275.html


この記事を読んでいて思ったことをつらつらと。


IT-PLUSの記事に対しての異論・反論は読んでいて、
うんうん。とうなずける内容。


ゲーム業界では、任天堂だけが社内で企画のスクラップ&ビルド
みたいなことを行っているという内容や、
任天堂だけがゲーム屋としてブレていないというようなところは、
ちょっと強引じゃないかなぁ? と思ったが、
(実際据え置きゲーム機は、リビングの情報家電的な位置をPS2以降
ゲーム機を出すメーカーは狙っている節があるし、任天堂スーファミ時代から
ライバルはテレビであり、リビングで毎日電源を入れてもらえるデバイス
ゲーム機はならないものか? と試行錯誤を繰り返している。
そのある程度の答えがWiiかなと思ったり)
元の記事よりは、任天堂のことについて語る記事として的を射ており、共感できる。
しかし、一番筆者が言いたいことだと思われる
「正義は勝つ」
というくだりについては、


???


はてなマークがアタマをよぎった。


任天堂の目指したのは、
企業としての正義だと俺は思っている。
ゲーム業界の1強他弱のビジネスモデルのうまみを
理解しているからこそ、
ゲーム業界のメインストリームから降りて、
任天堂の掲げる遊びと、
リビングでの情報家電機器という分野を切り開き、
企業としてさらなる成長をすることを求めたのだと俺は思う。


ゲーム業界のことを考えるのならば、
やはりマイクロソフトソニー陣営のような進化が
本道であり正義だと俺は思う。
アーケードゲーム市場が最先端の技術を駆使していた時代は、
その技術をコンシューマゲーム市場に
フィードバックできる土壌があった。
しかし、コンシューマゲーム機のハイスペック化により、
アーケードゲーム市場がその役目を終えた現在、
ゲーム業界最先端の技術が磨かれる土壌は、
コンシューマのゲーム専用機かPCゲーム市場となる。


そこで、今の日本のコンシューマゲーム業界を見渡してもらいたい。
任天堂のひとり勝ちである。
このエントリーで語られている、
「SCEの基盤とするエンターテイメント・コンピュータ業界には住人がいない」
というのは日本だけの話であって、
海外特に北米ではXbox360を中心として、
ゲーム専用機に映画、音楽などのコンテンツをダウンロードでき、
ゲーム機が「リビングエンターテインメント・コンピュータ」として動きだしており、
そのビジネスモデルもできあがりつつある。


北米地域は特に映画中心のカルチャーがあり、
NES(ファミコンの海外版)の時代から、
映画タイトルのキャラゲーが多数リリースされていた。
Xbox360PS3などのパワフルなマシーンは、
映画をゲーム化するときには非常に相性がよい。
3Dの描写や劇中のムービーの品質向上は、
プレイヤーをよりその世界に没頭させることができるからだ。


俺的感覚だと、Xbox360PS3でのHDゲームに目が慣れた今、
初代プレステのカクカクポリゴンを見ると、
8bit機時代のドット絵を見るより、ショボく感じる。
(バーチャレーシング、初代バーチャぐらいのポリゴン数だと味があるなぁ〜と思うのだが)
ゲームに描画力は関係ない。
などと言えたのはPS2の時代までだと思う。
CoD4あたりを見ても、ゲームに実写のようなグラフィック必要ない
と思える人はいないと思う。
選択肢の問題であり、ゲーム制作者が必要ないと思えば、
グラフィックを荒くしたりドット絵でも良いわけで。
(最近ならばロックマン9などが好例)
ゲーム機の機能向上がなくなり、いくら頑張ってもここまでの描写しかできない。
という技術の頭打ちが低いところで終わるのは、
より面白く、スゴイ体験をゲームに求める俺にとっては許容しがたい。


ゲーム機のハイテク化から降りた現在の任天堂は、
ゲーム業界の進化過程を鈍化もしくは後退させている気がする。
リビングコンピューターの覇権を握れたとしても、
それは日本市場だけになるのではないか?
そうなることにより、また日本のゲーム業界もガラパゴス化(笑)してしまうのではないのか?
と俺は危惧するのである。


そのようなことを考えていたら、
元の記事にあったように「任天堂はゲーム業界での正義である」とは俺にはとうてい思えない。
結局任天堂任天堂が企業として生き残るためにどうすればいいのか?
ということを求めるいち企業であり、
時には博打も打つし、志をもった経営者や技術者が育ちやすい企業風土がある優良企業である。


というだけじゃない? と俺は思った訳で。
元記事にてXbox陣営がシカトされたことに腹立てたわけじゃないんだからねっ!